立ち技 過去ログ

RISE DOAトーナメント2007を見たよ。

MAX日本予選の前哨戦、最後の山場。
毎回、結構面白いんだけど、放送遅いんだよな〜。ようやく見られました。

http://www.boutreview.com/data/reports05/071216rise.html

http://gbring.com/sokuho/result/result2007_12/1216_rise.htm

曲がりなりにもRISE生え抜きVS他団体からの挑戦者、という図式があった昨年までに対し、今回はRISEを主戦場とする選手がズラリ。自分とこのリングで活躍した選手を大事にする、という意味ではいいが、年末のRISEの看板イベントとしては、物足りない感もある。K-1の予選化が進む現状を踏まえ、よその選手に踏み台にされるぐらいならば自分とこから、という意図が……なんて見方は穿ち過ぎか?
7試合中6試合がKOと、非常に派手な内容になった。一回戦を勝ち抜いた四人の身体能力と攻撃力の高さ、勝利への意志は見るべきものがある。ただ、やはり優勝した龍二が、ディフェンスに関しては頭一つ二つ抜けていた感じ。組み膝やローキックへの対処などをきっちりやっていて、削り合いとなった二回戦以降もタフさが生きる結果になった。池井の身体能力や、拳士を嬲り殺しにした日菜太の蹴りなど、個々のポテンシャルでは上回る部分もあったはずの選手が勝てなかったのは、経験に裏打ちされた防御技術の差か。

世界最速のストライキングスポーツと力み返った割には、みんな荒いし二試合目以降は切れもないし、色々と課題も見える内容だったが、素質ある選手たちのスピリットは輝き、実際の中身を何割増も美しくかっこよく見せていた。
龍二は陽性のキャラクターで、なかなか良い感じ。HAYATO戦が楽しみだ。

地元のキック興行!

あ〜あ、東京もんは全日本キックやらRISEやら見放題でええなあ、わしも見にいきたいわ〜……などと日々愚痴っていたが、大阪でもそれなりに興行はある。SB、J-NET、最近はNJKFも初進出。そして今度は、これである。

http://gbring.com/sokuho/news/2007_08/0807_makick_02.htm

むふふ〜ん、MA日本キックである。まあメイン以外は全然知らない選手だが……。
知り合いと言えば知り合い、ぐらいの人が出場しているので、見たいなあ、と思っていたのだが、今日ぼんやりとシフトを見ていたら、当日日曜なのに、珍しく休みなのが判明! ぎゃはっ! 気付けばチケットを予約していたのだった……。
アゼリア大正と言えば、smack girlなんかもやってたし、大阪の格闘技スポットですよ。

いや〜楽しみだ。いわゆるキックボクシングというのは初観戦。肘ありルールも楽しみだ。今からわくわくするぜ。
当然、観戦記もやります!


R.I.S.E. FIREBALL 1 を見たよ。

スカパーにて。
まあ一ヶ月遅れとは言え、こういうイベントが見られるのはありがたいことである。
最近、後楽園にしょっちゅう言ってる人のブログとか見てると、殺意が湧いてきたりするしな(ウソですよ)。

http://www.boutreview.com/data/reports05/070412rise.html

うーん、しかし……。

ビッグネーム集めた割には盛り上がらなかった、というのが世評らしい。
まあ同意見で、せっかく年末にDOAトーナメントという一大イベントを確立しているのに、昨年からの流れ、そして今年末への流れが何も見えないのがもったいない。

FB-VII BOUT 70kg契約 3分3R
HAYATO(FUTURE_TRIBE/UKF世界スーパーウェルター級王者)
キム・ソンウク(韓国/シンファジム/韓国M-1ミドル級王者)

FB-VI BOUT 76kg契約 3分3R
マグナム酒井(MAキック士魂村上塾R.I.S.E. MIGHTY EIGHTY TOURNAMENT '06優勝)
寒川直喜バンゲリングベイJ-NETWORKミドル級王者)

FB-V BOUT ヘビー級 3分3R
アレックス・ロバーツ(空柔拳会館/R.I.S.E. G-BAZOOKA TOURNAMENT '06優勝)
百瀬竜徳(TARGET/R.I.S.E. G-BAZOOKA TOURNAMENT '05優勝)

FB-IV BOUT 70kg契約 3分3R
大野 崇(UNIT-K/ISKA世界ミドル級王者)
裕樹(リアルディール/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '04準優勝)

FB-III BOUT 70kg契約 3分3R
菊地浩一(シュートボクシング・寝屋川ジム/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '04優勝)
川端健司(チームドラゴンR.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '06 3位)

FB-II BOUT 65kg契約 3分3R
水谷秀樹スクランブル渋谷/R.I.S.E. FLASH to CRUSH TOURNAMENT '06優勝)
村浜武洋(大阪ファイティングファクトリー/K-1ジャパンフェザー級GP '97優勝)

FB-I BOUT 71kg契約 3分3R
磨裟留(フリー/R.I.S.E. DEAD OR ALIVE TOURNAMENT '03優勝)
龍二(リアルディール/REALDEALミドル級王者)

もちろん、1、2、3、4、7は70キロ級の実力者が揃い、中にはDOAで好成績を残している選手もいる。が、一本筋の通らない、名前だけを集めたマッチメイクにどうしても見えてしまうのはなぜだろう。

はっきりDOAへの査定というコンセプトを打ち出していないのが、まず問題。事実上はそうなのだろうが、明言しないのはいくつか理由があるだろう。まずは「査定大会」という、それだけで前座色を強めてしまう言葉の綾。PRIDE末期のGP前のナンバーシリーズを思い浮かべてもらうとわかりやすい。せっかく後楽園に初進出したのだし、貧乏臭いイメージを排して豪華さを売っていきたいのだから、イベント自体が他のイベントの前座と位置づけられるのは避けたいだろう。
しかし、後楽園に行ったこともない地方出身者から言わせてもらうと、「聖地」への初進出なんてものには、大した値打ちを感じないのである。箱が大きくなり、集客に便利な場所で、おまけに試合が見やすいです。それはわかる。だが、見せるのはあくまで「戦い」であり会場を見るわけではない。「後楽園ホールでやる」ということ以前に、もっと固めねばならないことがあるだろう。

豪華さを売りにする、というのは、確かに一つのコンセプトだろう。だが、いったい何をもって「豪華」というのか。ロバーツVS百瀬というのは、王者対決だ。それは確かに豪華だろう。だが、HAYATO、大野、村浜といった他のイベントの選手の登場までも「豪華」と称するのは、とても妥当とは思えない。
はっきり言ってしまおう。

K-1のお下がりを「豪華」とか言って恥ずかしくないの?」

特に、HAYATOをメインに持ってきて無名の韓国人を当てるセンスには、大いに幻滅させられた。地上波に映ってる分、人気や知名度はあるのかもしれない。だが、RISEのリングではDOAにも出たこともなく、無名の韓国人にせこせこと判定試合を繰り返すばかり。さらにDOA王者であるTATSUJIには二度、敗れている。何一つテーマや今後を感じさせない、ただKOで興行が締まれば良しとする最悪のマッチメイクだ(それにも失敗したし)。
そして、本来ならば興行の軸であるはずのDOA王者二人、TATSUJIと尾崎がこの「豪華」なはずのイベントに名を連ねていないのはなぜか。もちろん、K-1への配慮である。自分とこのイベントで試合するよりも、テレビでRISEの名前を売ってもらった方がいいという、極めて政治的な判断だ。宣伝結構、銭なしでは生きていけない。
が、世界で唯一の「ストライキングスポーツ」だとか大層な名称を打ち出しておいて、それはあまりにも志が低いんじゃあないか。キックボクシングにこだわり続けた小林聡をリスぺクトし続けた全日本キックのファンや、川尻や青木にいい顔をしない修斗ファンのような、「原理主義者」が存在することは、インディーズ興行にとってある意味もっとも幸せな形であると思う。新興イベントであり、ルールもキックとは違うRISEには、そういったファンが存在しない。そして、ビッグイベントの下部組織みたいなマッチメイクをしている限り、永遠に現れないだろう。

今後、RISEはどこへ行くのか? 「K-1の予選」「トライアウト合格者の出身イベント」「選手供給機関」という立ち位置を確立するのか。もう半ばそうなっているが、それならばもっと提携を密にし、下半期はTATSUJIK-1に出し、最終選抜で敗退した尾崎は自興行に抱え込むぐらいのバランス取りはしていくべきだろう。
Kー1にも階級細分化の動きがあり、60キロ、80キロのRISEのトーナメントも、急速に「予選化」が進んでいくことは想像に難くない。ビッグイベントの小判鮫として生きるRISEの今後を見守って行きたい。

本来ならば、RISEが独自性を保つための提言も何かしていくべきなのだろうが、どうも全然そんなつもりはなさそうなのが痛い。無駄なことはよそう。早くDEEPみたいになっちゃって、それからK-1では「組み切れない」日本人対決などを組んで売りにしていくのがいいと思う。

まだまだ書き足りないことがあるので、RISEに関しては大会ごとにまたおいおい。そう言えばトライアウトに関しても書いてないよな。


RISE DOAトーナメント2006を見たよ。

すっかりMAX日本予選の前哨戦という趣になったDOAだが、内容は文句なしの熱戦ばかり。
しかしGAORAの放送枠は小さいなあ。以前は二回に分けてやってたはずだが……。ZSTとか、全日本のイベント増とかでいささか割を食ってるな。おかげでカットされすぎだよ。

ご存じの通り、トーナメントを制したのは尾崎。決勝は見た感じ、やや寒川かな、ぐらいに思ったのだが、あの身長差で当たり負けしない手数とテクニックはいいね。宍戸戦は今から楽しみだ。
しかし、一番驚いたのは、TATSUJIのローキックがなにげなく速くなっていたこと。身体もちょっと絞ったかな? やべえ、あれは強くなってるね。HAYATOはあまり変わらない印象だっただけに、一歩リードした感あり。

来月が待ち遠しい。しかし……MAXの放送時間とUFCの放送時間がまったく一緒という噂があるのだが……マジで!?

2005/12/03

うちの近所でやっていました、"GO! GO! J-NET '05 〜Go West〜"

私の行っているジム(M-FACTORY)の選手も三名出場していた大会の結果。一勝二敗ですな。

http://www.boutreview.com/data/reports05/051127jnetwork.html

と言っても選手の人とは、全然面識はないのだが……。しかし知り合いが目の前で殴り合っていたら、どんな気持ちがするのだろうね。ケーブルで今日放送されていたのだが、いきなりうちのジムのシェイプリーのトレーナーさんが受付やってるのが映って、心の準備ができていなくてビビったよ。
なにせ近所だから見に行きたかったのだが、仕事のため断念! 残念! こういう小さい会場の方が、絶対燃えるはずなのだ。来年はぜひ行ってみたい。


中迫参戦で勢力図の変わるのは、RISEか、K−1ジャパンか。

RISEって面白いよね。と言っても、一回しか見たことがないのだが……。
スパッツでなければK−1かと見紛うようなルール、スピード感溢れる試合展開、アグレッシブな攻防。活きのいい日本人選手。見ていて楽しいイベントである。
これを毎月観に行ける東京もんが、うらやましかね。

今年はK−1MAX日本予選への出場権を賭けるとの噂もある、中量級のDOAトーナメントも盛り上がっているが、このRISEのヘビー級戦線に、K−1ジャパンの元エース、中迫剛の参戦が発表された。

http://www.boutreview.com/data/news05/051218rise.html

対戦相手は、ヘビー級のトップを争うGバズーカトーナメントを制した、百瀬竜徳。このトーナメント、ものすごいデブの選手が出ていたりして、レベルはというと疑問もあるが、先日の学園祭キックで桜木を下したウィル・リーバが一回戦で敗れていたりと、ヘビー級では全日本キックなんかより遥かに層が厚い印象だった。
放送を観てて思ったのが、K−1もここらへんから活きのいい選手呼んで、ジャパングランプリに出せばいいのに……ということ。その端緒となり得るかもしれないのが、この中迫戦であろう。
ここのとこの中迫の戦績は、黒星ばかり。マーク・セルビー、堀、ガオグライ、内容もすべて完敗だ。小規模の団体から上を狙う百瀬には、美味しい相手であろう。今やK−1ジャパンでも良くて6番目かな、という実力の中迫。百瀬選手には、遠慮なく食っちゃって、来年を盛り上げて下さいと言いたい。ただ、ここで負けてはせっかく盛り上がったGバズーカトーナメントも何だったんだ、ということになるので、リスクも大きい。頑張ってほしい。

いやね、マジでそろそろK−1ジャパンも世代交代してもらわないと、困るんですよ……。


SBとK−1の関係。あまりにわかりやすいビジネスの構図。

11月のSBのメインカードとして、アンディ・サワージャダンバ・ナラントンガラグのカードが発表された。
これは、FEGの経営戦略の象徴的カードであろう。各団体のK−1化とでも言うか。選手を出し、選手を出してもらうことで、小規模な団体との垣根をなくし、世界中をじょじょに浸蝕していこうということだ。

オランダの立ち技興行「Its showtime」も、来年はK−1オランダ大会のステージとなると聞く。選手を出すことで他団体に興行的利益を還元し、王者級を出してもらうことで自興行に箔を付ける。

SBとて歴史もあるしルールも違うイベントだが、提携によるメリットを鑑みれば、ただ選手を取られるよりはと関係を良くすることを考えて当然だろう。今年のMAX日本予選の際は、緒方や宍戸があからさまにK-1への嫌悪を口にしていたが、そこには自分達の団体が食い物にされ、踏み台にされることへの抵抗があったように思う。だが宍戸がイム・チビンを倒しサワーが王者となった今、ある程度SBの権威は保証済みなわけで、そうなれば無理に意地を張る必要もない。こうなると、一見王座をSBの選手に取られたK-1の権威は失墜したように見えるが、ここが毎年王座を決めるシステムの巧妙なところで、来年もサワーが王座を取る保証はどこにもない。また、「団体」ではなく単に王者を決める「ステージ」として捉えれば、そもそもK−1の権威自体は、立ち技最強を決める場として業界の先端を走り続ける限り安泰である。1年間、サワーにベルトを預け、武田をあてがって気持ち良く勝ってもらい(仮に武田が勝ってもデメリットは何もない)、契約の残ったナラントンの試合も消化してもらう。SBも安く強豪外国人を呼べるし、話題性も出来る。お互いがいいことずくめであろう。

今、「MAXでも見れるカード」というのが私的に流行語なのだが(笑)、サワー対ナラントンもそうだなあ。来年の開幕戦がこのカードだったとしても、ちっとも不思議ではない。それよりSBでしか見れないカードを……と思いがちだが、SBはSBで主要カードをS-CUPまで温存しておきたい思惑があるに違いない。ああ、なんともどかしい。筋が通り過ぎていて、力が抜ける。

お互いにメリットがあって結構なことだし、私が商売してても当然そうすると思う。しかし、なんかこういう構造が見え過ぎても夢がないなあと思ってしまう。企業同士は仲良くしてていいから、選手同士はギラギラとライバル心を燃やしておいてほしいものだ。そういう点で宍戸なんかには「最近はK-1さんともいい関係なんで……」とか言わずに、「SBの方が上ですよ」と言い続けてほしい。その結果は、試合で明白にすればいい。それこそがリアリズムであり、そういったテーマのある試合を組むことも、提携の大きなメリットになるはずなのだから。


佐藤嘉洋 VS ピーター・クルック

DVDで観た。
うわあ、えげつない! こつこつと三秒ごとに一定のリズムで打ち込まれる攻撃。ロー、膝、パンチ、前蹴り、全部ノーモーション。ディンダー戦ではコンビネーションなど、時折勝負を急いでいる感もあったのだが、この試合は5ラウンド制ということもあって攻め急がず、徐々に徐々に殺していく。クルックは何もできず、単発のパンチを振るうのみ。逆に倍の手数が淡々としたペースで落とされ、一発一発にさしたる重みも感じられないのにじわじわと戦意を喪失していく。

一撃必殺、というスタイルは、ともすれば日本刀で斬り合う武士の戦いを想起させるところがある。一発喰らったら終わりという緊張感が、逆に敗れてもいさぎよさを感じさせ、その精神性が「武士道」という言葉に象徴される。そのスタイルのわかりやすい代表が武田だろう。
佐藤の試合はそれと対極に見える。相手の打撃を卓越したディフェンスで完封し、防御の隙間を突いた攻撃でダメージを蓄積させ、攻撃力と戦闘意欲を奪っていく。ピーター・クルックもローの痛みか実力差による恐怖心か、最後は完全に心を折られ、コーナーで手を出して首を振るという、およそ打撃系格闘技ではありえないギブアップをしてしまった。

悪く言えば、「ねちっこい」「いやらしい」「執拗」な攻め。よく言えば「冷静」「テクニカル」「圧倒的」な攻撃。言葉というのは本当に面白いものだ。
武田やザンビディスのような豪快な一発をふるう選手を、佐藤が冷徹に完封するのを良しとするか、佐藤のような細かくダメージとポイントを取ってくる選手を、強打一発で撃ち倒すのをカタルシスとするか。見方の違いが出る選手だと思う。個人的にはどっちの展開も面白いと思うのだが……そういう意味ではボクサーにポイントで負けたカラコダ戦はいただけない。
今のスタイルのままで、より強く、より速く……。佐藤にもそこは求められると思う。次戦のカードもまもなく発表になるだろうが、次の試合では進化した姿を見せて欲しい。

余談だが、クルック戦はぼーっと見ていると単調に感じるのだが、攻撃に合わせてあの「オーイ!」と掛け声をするのを真似してみたら、意外な程に自分の中の気持ちが盛り上がる。段々と佐藤のリズムまでがわかってくるような気がする。なんとなくあの「オーイ!」の効能がわかったような気がしたのであった。


悪魔に魅入られし者、ダリウス・スクリアウディス

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/live/200509/10/b16.html

勝者は次のMAX世界王者対抗戦に参戦、ということでZSTで組まれたこのカード。ダリウスと言えば、コヒ戦で脚を傷めリタイヤ、安廣戦で金的プラスバッティングをかました「Mr.不完全燃焼」。今回は小次郎戦ということで、いよいよ本領発揮かと思われたが、なんとバッティングにより両者試合続行不能となってしまった。

うーん、なんなんだろう、これは。「前に出るファイトスタイルがバッティングを誘発しやすい」とか、そういう説明で片付く問題なのだろうか。もしや、彼には何かが憑いているのではないか? きっとコヒ戦で倒れた後に蹴られた時、今までコヒが数知れず叩き込んできた倒れた相手へのロー、それに蹴られた者の怨念が取り憑いてしまったに違いない。
その怨念が憑いている限り、ダリウスは自分が傷つけられ相手を傷つけ、永遠にすっきりしない試合を続けることになる。恐ろしや恐ろしや。すぐにお祓いにいくべきだ。

冗談はさておき、これでは「総合であの打撃の切れ! 立ち技でも凄いぜダリウス!」と「いやいや、あれはあくまで総合の打撃。MAXじゃ小次郎以下」という意見、どっちが正しいのかいつまでたってもわからない。はやいとこスッキリした試合を見せて、実力の程を示してほしいのだが……。



2005/8/22 TITANS ジョン・ウェイン戴冠! ガオグライ磐石。

不利が予想された武田幸三であったが、善戦及ばず粉砕された。Kー1のタイトルは取れなかったウェインだが、この一戦でWKBAのタイトルを獲得。実力を示した。勝ったウェインはアンディ・サワー戦を熱望! しかし谷川プロデューサーは、武田対サワーを組む考えを明かしたのであった……なんでやねん!


ちょっと話はずれるが、5月のMAX開幕戦のDVDを買った。全試合ノーカットの優れものだ。早速観たのが、オープニングファイトの山本対城戸。お互い若さに任せて激しく手を出し、なかなかの好試合であったと思う。が、やはり結果を知って見ているわけだから、途中の攻防はちょっと単調に感じられ、退屈してしまった。
続いて、ウェイン対チャップマンを鑑賞。これもまあ結果を知っているわけだし、何ラウンドにダウンを取ったかまでも知っている。だからやはり退屈に感じるだろうなあ……と思って見始めたら……とんでもない! お互いの技の切れ味に、ついつい手に汗握り、画面に釘付け! 結果知ってるのに!?
そしてその勢いでサワー対カノレッティも見る……サワーのワンツースリーフォーで最後は左ボディのコンビネーションが出る度に、思わず「うぉ!」と声を漏らすオレがいる!
いや、すげえすげえ。山本と城戸はこれから可能性のあるいい選手だが、山本の「オープニングファイトが一番いい試合だったと言ってもらえるような試合をしたい」という発言は、自らこうなりたいという理想を込めてのものだとしても、まさに身の程を知るべきであった……。それぐらいレベルが違う感じ。

サワーとウェインがやったら面白いだろうなあ……と思っていた矢先だけに、武田戦はないだろう。武田はいい選手だが怪我も多いし、弱点がはっきりしすぎ。ラドウィック、小比類巻、ブアカーオに完敗し、SB勢では緒方にも追い詰められている。サワーのアッパーに苦もなく粉砕される姿が目に浮かぶ。若手の勢いのある選手と戦うのは意味があると思うが、そろそろKー1MAXトップクラスの勝負論で語れる選手ではなくなってきていると思う。
まあどうせ組まれるんだろうが、個人的には面白味を感じない。

さて、韓国大会以来、試合のなかったガオグライは中迫と二度目の対戦。
まずはこちらをご覧いただきたい。

http://sportsnavi.yahoo.co.jp/fight/other/photo/200508/22/a11/index.html

こ、この髪型はなんだ!? これがガオグライか? ブアカーオに続き、この男までもがついにあか抜けてしまった。
それはさておき、写真の全てがガオグライの華麗なテクニックを収めたものになっている時点で中迫の完敗である。しかもパンチで鮮やかにダウンを取られて、大差の判定負け。
しかし、つええ〜。開幕戦はセフォー有利と思っていたが、なんかマジにわからなくなってきた。勝ちポーズに風格さえ漂っているよ。

ああ……テレビでやるようになんねえかな……TITANS……。

2005/8/20 一撃 ピチュクノフKー1参戦!?

見出しからして結構衝撃的だが、一撃でグローブマッチを精力的にこなしてきたアレキサンダー・ピチュクノフが、昨日のイベントでKー1参戦を発表した。いつかいつか、と思っていただけに、参戦自体はサプライズではないが、これがなんと約一ヶ月後に迫った開幕戦であると言う。

http://gbring.com/sokuho/result/result2005_08/0820_ichigeki.htm

この日の試合も、上段後ろ回し蹴りでの壮絶なKO勝利。(今年の)グラウベに続いて猛威を奮うやもしれぬ極真第四の怪物に、Kー1はいかなる対戦相手を用意するのか?

対戦相手のランギは2003年ニュージーランド大会の準優勝者……強いのか弱いのかよくわからん。戦績は38勝27敗だそうで、「仕事師」の臭いもするが……。良く取ればピーター・グラハム、ジェイソン・サティーなどに匹敵する実力者ということになるが?
本来ならピチュクノフの対戦相手は、負傷欠場がなければアジズ・カトゥーになるはずだった。やや軽量ながら回転の速いパンチを持つ、Kー1ベスト50クラスの実力者である。このカードが実現していれば、単にその結果だけでもピチュクノフの実力のめど、グローブマッチへの適応度は明らかになっただろう。
取りあえず9月23日に出るということだけで、唯一残された推薦枠になるのか、あるいはスーパーファイトでの登場となるのかは未定。推薦枠ならば、相手は順当に考えれば、ボンヤスキーホースト、アーツ、モーの誰かということになる。初参戦では厳しいだろう。スーパーファイトならば対戦相手の幅はぐっと広がる。角田のスーパーファイトも予定されているらしいが、これは別として、手近な相手なら藤本あたりとやったら面白いんではなかろうか。現実的すぎて面白くないか?

参戦選手がマンネリ化し、ニュースターの登場が期待されて久しいヘビー級。ピチュクノフには新星として輝いて欲しいものだ。


2005/6/19RISEを見たよ!


会社の加入しているケーブルテレビで、コソコソと録画して帰ってきた。まあ少し前の大会なんで、見て感じたことを徒然に……。

我龍がVTRで言ってたが、確かにスパッツが気になる。全然見た事がなかったので、ルールも全然知らなかったが、肘なしクリンチなし、3ラウンドでパンチとローキック主体の攻防。フンフン、Kー1ルールとほとんど変わらないじゃないか。でもってヘビー級とミドル級の二本立て。
しかし、攻防のスピードや選手のアグレッシブさが、守りに入りがちなKー1の日本人選手とは明らかに違う感じだ。ミドル級でも、5人ぐらい選手を選んで小比類巻にぶつけたら、3人ぐらいは勝ちそうだ(笑)。我龍真吾と龍二の試合はめちゃめちゃ面白かった。昔、『幽遊白書』という漫画でナイフエッジ・デスマッチというのがありましたが、あれですな。最後はヘッドバッドで決めたりしてな。

ヘビー級も、100キロない選手の方が多く、特に90キロ台前半の選手は身体も絞れているし、動きもいい。日本人選手はやはりこれぐらいまでの体格がベストなんではないかな。Kー1でも、富平は90キロジャストぐらいだし、ハワイ大会の藤本も97キロに落として動きは良くなっていた。堀ぐらいの体格があれば別だろうが、スピードを維持し技術を磨く方が、魅せる戦いが出来ると思う。

しかしあまりマニアックさを感じさせないイベントである。わかりやすいルールと判定、スピード感とテンポの良さ。非常にテレビ映えする。次回もぜひ見てみたい。

2005/8/22TITANS カード決定

昨年、Kー1グランプリ決勝を前に開催され、ガオグライ対ベルナルドを行ったTITANSが、今年も開催を発表した。Kー1にも参戦している選手が多数登場し、グランプリ開幕戦を控えたガオグライも登場。
ガオグライはソウル大会後はスーパーファイトの出番もなく、調整を心配していたが、ようやく機会がめぐってきた。ただ、対戦相手は中迫ということで、一度やって勝っているだけにあまり面白味を感じない。
メインの武田も、JWPに歯が立つのか? それよりも中量級ではノッパデーソンやスワンアハーンジャーヴィー(なんつう名前だ。覚えられるかな)の方に興味が惹かれる。
コンセプトとしては伊原道場新日本キック)VSその他で、やはりムエタイのテクニックにスポットを当てた感覚だろうか。
Kー1の興行数(特に国内)が減っている現在、立ち技シーンの活性化のためにぜひとも盛り上がってほしいイベントである。テレビ放送なども期待したい。

第9試合 70kg契約
武田幸三治政館
ジョン・ウェイン・パー(オーストラリア/ブンチュウジム)

第8試合 ラジャダムナンスタジアム認定・ライト級タイトルマッチ 3分5R(インターバル2分)
ジャルンチャイ・ジョー・ラチャダーゴン(タイ/王者)
石井宏樹(藤本ジム/新日本キック・ライト級王者)

第7試合 ヘビー級
ガオグライ・ゲーンノラシン(タイ/伊原道場
中迫 剛(ZEBRA244)

第6試合 70kg契約
シン・ノッパデッソーン(タイ/伊原道場ラジャダムナンウェルター級王者)
新田明臣バンゲリングベイ

第5試合 ミドル級
ラムソンクラーム・スワンアハーンジャーヴィー(タイ/ラジャダムナン・ミドル級王者)
後藤龍治(伊原道場

第4試合 フェザー級
菊地剛介(伊原道場新日本キックフェザー級王者)
クリス・ホワイト(オーストラリア/WMTAサウスパシフィック王者)

第3試合 新日本キック認定・日本バンタム級タイトルマッチ 3分5R
加村健一(伊原道場/王者)
蘇我英樹(市原/2位)

第2試合 ヘビー級
内田ノボル(ビクトリージム/新日本キック・ヘビー級1位)
ネイサン・コーベット(ニュージーランド/ファイブリングスドージョー)

第1試合 ヘビー級
ポール・スワロンスキーポーランド/ファイブリングスドージョー)
クァク・ユンソブ(韓国)

女子特別試合「ANGEL'S」
千葉歌織(伊原)
未定
武蔵の弟TOMO、全日本キックミドル級トーナメントを制す。

イルマッツに撲殺、小次郎に完敗と、MAXでいいところのなかったTOMOが、全日本キックのミドル級を制し、外様ながらタイトルホルダーとなった。MAXの日本予選で一回戦敗退の選手が、他団体では王者になってしまったわけだ。全日本キックとしてはおもしろくないだろう。ただ、肘なしのルールのトーナメントを設定し、そのルールでの経験も豊富なTOMOを招聘した時点で、当然かかる結果は予想できたこと。興行的な成功を睨んでのトーナメント開催、Kー1選手招致、いわばKー1にすりよった結果と言えなくもない。

全日本キックという団体のアイデンティティを大事にするファンからすれば、腹立たしい限りだろうが、今後の展開はこれで随分と面白くなる。全日本生え抜きの選手はこれで打倒TOMO、打倒Kー1に闘志を燃やすだろう。後楽園でワンマッチでの防衛戦が組まれるのかは知らないが、TOMOにとっては過酷な戦いが続くに違いない。TOMOにしてみれば、目立った結果が残せず来年の出場も危ぶまれていたMAX日本予選に参戦するには、ベルトはどうしても持っておきたい称号だろう。防衛に成功し続ければ、チャンピオンクラスとして参戦の可能性は高くなる。本人も必死になるはずだ。だが、仮にベルトを持って戻ったとしても、MAX参戦中の佐藤嘉洋山本優弥が「お嬢さんルール」でベルトを取った男に対して黙っているとも思えない。
アングルという面もあるが、こういう団体の名誉の絡んだ意地という要素は、得てして大きく選手個人のモチベーションに出る。また全日本から新星が出てくる可能性もある。ベルトの行方に、今後も注目だ。



ステファン・レコ、キックルール復帰。新星バドル・ハリを秒殺。

PRIDEでまったくルールに適応出来ず、三連敗を喫していたレコが、6月12日の『It's Showtime』において、オランダのチャクリキ・ジムの新星ハリをスピニング・バック・キックで1ラウンドKO。復帰戦を飾った。
ハリはエロル・パリス、アジズ・カトゥーなどを倒し、ボンヤスキーイグナショフに続く新世代ファイターとして、コアなファンから早期の参戦を期待されている逸材。だが、ここはKー1第二世代であるレコが、きっちりとキャリアの差を示した。

2003年に決勝トーナメントに駒を進めながら、契約でもめて切られてしまったレコ。あの年、レコが出場していれば、ボンヤスキーの優勝はなかったかもしれない。それほど、あの時のレコは波に乗っていた。レコ不在の中、ボンヤスキー、武蔵、ガオグライ、ボタなどが台頭したが、この四人がレコにKー1ルールで勝てるか、というと大きな疑問符がつく。
契約やイメージの問題はあるだろうが、ぜひともレコにはKー1に帰ってきてほしいものだ。ボンヤスキーもレコには2002年に敗れているが、その後大きく実力を上げている。今やKー1随一と自ら豪語するまでになった武蔵のディフェンスは、レコの猛攻を躱せるか。アーツ、ベルナルド、フィリオと確実に凌駕してきたレコが、次なる壁セフォー、バンナ、ホーストを突破できるか。ガオグライマトリックスゲーンノラシンは、”ブリッツ”をも回避するか。入れ代わり東京ドーム進出の因縁、ボタのパンチはレコを捉えるか。
まだまだ見たい試合はいくらでもあるのだ。